5月7日(土)~10日(火)までの4日間、衣笠キャンパス学生会館小ホールにおきまして、
劇団西一風によります第74回新入生歓迎公演「あまつさえ、女」が上演されています。
7日の初回公演では、観客の年齢層も幅広く、多くの方が会場に詰めかけていました。
白い舞台にあるのは複数の白い箱状のものと、スクリーン、そして大きな一枚の絵のみ。
チラシにストーリーなども一切かかれておらず、開演前はどのような内容なのかは想像もつきません。
テーマは「やるせなさ」。劇団西一風さんの得意とするスピード感あふれる単語や言葉の掛け合い、
音と動きの連動が劇中につめこまれており、40分という公演時間を感じさせない公演となっていました。
今回の脚本・演出は涼花さん。音楽も手がけています。
この公演で初めて脚本・演出を担当された涼花さんに、お話をお聞きしました。
◇劇団西一風とは◇
簡単に言えば、一番自由な劇団で、なんでもありな劇団です。今年は「総合芸術」をかかげていて、
演劇という枠組みにとらわれずに、例えばスポーツを演劇に取り入れてみたりと、
いろんなアプローチができ、演劇の可能性を模索していくことができる劇団です。
◇今回苦労された点◇
プレッシャーがすごかったです。今の4回生が引退されて(西一風さんは3回生で引退)、
不安の中、途中で役者が降板したり、方向性の違いで言い合いになったり、
いろんなところでハプニングが起きました。
どうしようどうしようという時間も短かった。ただ、やるならやると私は決めていました。
一番苦労した点は、初めてなのに今回私の核心をついてしまって、
一番向き合わないといけない問題と向き合った作品なので、脚本を書くのがつらかったです。
一番言いたいことって一番言語化したり、表現したくないことなので、
(劇中で)言いたくないな…と。
◇今回の魅力は◇
キーワードや言いたいことを劇中で言って、すべてを使って、五感に訴えかけるというところです。
◇最後に読者や、これから公演に見に来られる方へメッセージ◇
演劇はこういうこともできるのだと感じていただければと思います。
演劇を好きな方以外もいろんなフィールドからの方が入り混じってほしく、
興味を持つきっかけになってほしいです。
内容については考えてほしいけど、正解はないし、言いたいことを全部詰め込んでいるので、
味わいたいところだけ味わってください。
この公演は今日9日(月)と明日10日(火)にも上演されます。
時間は各日13時からと18時30分からの2回となっております。
今回は開演30分前の開場時間から何かが起こります。
興味を持った方、またそうでない方でも是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
あなたにはどんな感覚が訴えかけられるでしょうか。その答えも人それぞれです。
【記事・取材】荘伶奈